20221110 夜更けの夢
明るく広々とした森にいる。樹々の輪郭は淡く、遥か空を突き刺すように聳え立ち、上の方の枝葉はもはや霞んで見えない。
炎の色や金糸雀色や唐紅に金色。きらきらと落葉が一定の速度でゆっくりと落ち続ける。足元には薄く透けて硝子のような落葉が降り積もる。
歩くと足元でさりさりと儚げな音がする。頭上では貝殻のウインドチャイムのような葉擦れの音が波のように寄せては返ししている。
ここは落葉の国なのだ。
美しい落葉の絨毯の上を影のように歩く。
遥か前方に、氷の奥に潜む透明な青が遠く遠く見える。きっといずれ雪の中にいるのだろう。