風景喫茶

備忘録(風景喫茶より)

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

世界の端っこで僕たちは脇役 två

扉の向こうは冬の匂い。それでも淡く抗うようにどこからか金木犀が香る。まだ咲いてるのね。かわいそう。 パーカーのフードを深くかぶって猫背で歩く杉生くんは外国の子どもみたいでかわいい。アスファルトに黄色い葉が落ちていた。パイナップルみたいな形。…

世界の端っこで僕たちは脇役 ett

「パイナップルの樹を探してるんだよね」 と、緑色した猫は一声鳴いて消えた。 9:20、目が覚める。果たしてパイナップルというのは樹に生るものであったっけ。寝惚けた頭で考える。どうでもいい。歯を磨く。 僕の住む古いマンション(築46年)の洗面台は僕…

「W家の寝室」

二階の寝室は昼間でもどこか薄く暗い。塀沿いに植えられた背の高い庭の木のせいもあるけれど、新潟の空はどこかいつも薄暗い雰囲気がある。あくまでも記憶の中のイメージだけれど。 がらんと広い寝室の、二つ並べられた大きなベッドはそのまま私の空想の中で…

昨日の夢「読む日記」

武満徹について書かれたのらちんの日記をひたすら読んでいるという夢。 何故武満徹とのらちんなのか全くもってわからない。 「武満徹って迂闊に聞くと消えちゃうんだよ、全体像が。ヴィオロンとかに注意して!旋律が粉になって、点線になって消えていくから…