風景喫茶

備忘録(風景喫茶より)

2010-10-06から1日間の記事一覧

終末の幽霊

夜の扉を開けたら、天井に吊るされた星たちがさわさわとさざめく。 冬の匂いと金木犀の金色とともに入り込んだ俺に向けられるバーテンの流し目。それは一瞬の、眼球の不随意運動に過ぎない。視線は俺の頬をつきぬけ、闇を漂う。 夜の底に沈む店内には滲むよ…